WRAPのおかげでセルフモニタリングや対処がしやすくなった

リワーク(復職支援)に通っている時に、「WRAP」というものに関するグループワークに参加しました。WRAPとは、メアリー・エレン・コープランドという方(ご自身も双極性障害)が考案した、Wellness Recovery Action Plan(元気行動回復プラン)の略で、「なりたい自分」を目標として、行動のあり方を考えるという、ちょっと病気の治療法とは思えないものです。

私は目標とかプランとかいう言葉が苦手なので、かなりこわごわ受講しましたが、結果的に参加して良かったと思っています。気分変化の兆候を「注意サイン」「危険サイン」などカテゴリー分けして、それぞれの対処法をリストアップする、という作業が実用的で、リストをいつでも見られるようにしておく事で、セルフモニタリングがしやすくなりました。

また、WRAPの特徴は「病気である自分」を主体として考えるところにあります。単に病気を治すのでも、病気と付き合うのではなく、病気である事が自分の一部であると考えた上で、自分にできる事と責任を考える、という独特の考え方をします。ちょっとわかりにくいのですが、治療という範囲を超えて、社会と自分を対置することにより、より広い視野で考えることができるようになったと思います。特に、自分の病気が「治らない」という思考ループに陥りそうになった時には、この考え方に救われました。

ただ、上記のように「考え方」なので、同じワークショップに参加した人でも様々な感じ方があったようです。しっくり来る人とそうでない人がはっきり分かれると思いますが、講座などの機会があったら一度参加してみても良いのではないかと思います。