「器質性」と言われてホッとした

数年前、診断名が「双極性感情障害」から「器質性双極性障害」に変わりました。主治医の勧めで脳のMRIを撮った結果、脳の一部に障害が見つかったことがきっかけでした。

私の場合、双極性障害の背景として脳機能の障害があり、そのため、ストレスに対する感受性が人よりも強かったり、耐性が低かったりなどして、その結果として双極性障害を発症した、ということなのだそうです。

主治医の言葉で印象的だったのは、「例えば、身長2メートルの人間だらけの世界、つまりはあらゆることが身長2メートルの人間向けに作られている世界で、あなただけがたまたま身長1メートルで生まれてきた。だから生きづらい。でも、それは努力ではどうしようもないし、あなたの責任じゃないよね。」という話です。

「もしかしたらそうかも。いや、そうだといいな。」と、ずっと心の中に秘めてきたことを、初めて他人から言ってもらえた瞬間でした。「自分が病気なのは、生きづらいのは、自分に原因がある。」という思いをずっと抱えていたので、この言葉のおかげで、だいぶ気持ちが楽になりました。

もちろん、”努力ではどうにもならない” のは一部分であって、頑張り次第で変えていける部分も大いにあるそうなので、自分なりに試行錯誤は続けていくつもりです。重要なのは、その見極めなのかな、と思っています。

ちなみに、「器質性双極性障害」という診断名は聞き慣れないものだったのですが、ICD-10の分類によると、F06.3に「器質性気分(感情)障害」という項目があり、その中の1つとして「器質性双極性障害」と明記されているので、「あ、ちゃんとした病名なんだ」と納得した記憶があります。(←疑り深い(笑))