「同病他者」のコミュニティと上手に付き合う方法

自己の病気について、より生産的に改善を目指す、同じ状況下にある仲間と共感することでより強く生きる、最も痛みのわかる理解者のもとで会話をとる、といった目的で何かしらの「同病他者」コミュニティに属することを考えたことのある皆さん。付き合い方を間違えれば、毒にもなり得ます。そこで、コミュニティの上手な使い方、相手との接し方についてお話をします。

コミュニティも様々です。

  • TwitterなどのSNSで「同病他者」を見つけ、関わる
  • 現実の共助コミュニティに参加する
  • LINEやDiscordなどのトークグループに参加する

まず、第一に、人にはそれぞれ性格があり、環境、立場、疾病に関する背景、今の病状などがあり、感じ方もそれぞれです。

ネットコミュニティだとよりひしひしと感じるかもしれませんが、相手の言動に対して「敏感になる」ことは避けましょう。それがマイナスの感情を抱く源となれば、コミュニティに属する意味はないです。雰囲気が合わなければ、ミュートやブロック、はたまたグループ脱会をしましょう。あなた個人だけに対して、特別扱いは期待しないでください。

マイナスの感情を生む例を挙げます。

・誰かの「〜して、つらい」呟き

自分より大したことがないじゃないかと思わないでください。実際には尺度が違うのです。つまり、あなたがつらいと感じることはその人にとってはあなたの何倍もつらかったりするのです。あなたと同じだけかそれ以上の痛みを持つ他人を理解し、寄り添ってください。

・○○のほうが沢山リプ(かまって)もらってる

不毛です。でも確かに羨ましいです。その方に持つ魅力をあなたが備えていないことを恨みましょう。ですが、それはその人の周りの方がその人をよく知り、魅力を感じているだけです。あなたの、あなたなりの魅力を知ってもらう努力を、わかってもらえる人を探す努力をしましょう。隣の芝はなんとやらですが、その実中身はカラッポで取るに足らない……なんてこともあるかも??

・この人自分勝手!!!

理不尽でわがまま、自分勝手、気分屋、横暴などなどあるかもしれません。第一に、嫌悪感が激しいなら避けましょう。ミュートにするのも手です。次に、そういう人は生育環境が問題かもしれません、自己都合が思うままにまかり通る、精神的成長が低く幼稚、攻撃的な環境で育ったなどが挙げられます。そういった、生まれ育った凝り固まった価値観は病気にでもならない限り治りません。(同じ病気を持っているはずなのですが…)

・考え方や話題が合わない、攻撃的・せっかちなど

これは相性の問題ですので、嫌と思ったら自分から避けるようにしましょう。その方と関わる時間はストレスそのものですし、生産的ではありません。

・変に好かれすぎている。

嫌だったり迷惑だったりする場合には、管理者に相談しましょう。

などなど、同病他者が集まるコミュニティにはいい面も悪い面もあります。依存的になるのもよくありません。ですが、うまく付き合っていけば、かけがえの無い拠り所にもなります。向いていない、合わなかったら無理する必要はありません。ほかのグループや同病他者のグループ以外の趣味のグループなども探してみましょう。

また、共感を得られなかったとしても、あなたはひとりじゃありません。家族や近い友人のほか、古い縁の友人や趣味を一緒にする知人もあなたのことを気にかけています。安易な気持ちで自らを捨て、縁を絶たないでください。その人が事実を知れば、あなたの力になれなかったことを悔やむかもしれません。