読書スピードが躁状態を計る物差し

この病気を持っていると、「自分の状態」というものが分かりにくくなるかと思います。私も、同じ悩みを持っていて「今日は普通だ」と思っていても、医者から見たら「高い状態」となることもあります。鬱状態は体が動かなくなる、布団から出られなくなる、だるい等の身体症状が出るというので分かりやすいのですが、問題は躁状態です。

躁状態で現れやすいのは「多弁になる」「浪費をする」「行動的になる」かと思いますが、現在私は仕事をしておらず一人暮らしで、人と会う機会がないので「多弁になる」は気づきません。「浪費する」も仕事をしておらず金銭的に苦しいのであまり現れません。(中にはローンやクレジットで買い物をする方もいらっしゃるでしょうが。)「行動的になる」私の場合唯一分かりやすいのがこれかと思います。

例えば、一人暮らしで読書や家事をしている私の場合、本を読むスピードが速く、何冊も何冊も一気に読むという状態になります。読むものがなくなると図書館に行き、何冊も借りてきたりもします。また、本だけでは物足りなくてインターネット上に読むものを求めてさまよいます。

また、一人暮らしなので、料理、掃除も自分でこなさなくてはなりませんが、拭き掃除をしている最中に拭いていた本棚の本の並びが気になって本棚の掃除を始めてしまう事や、普段使わないようなスパイスを使って料理をしだす事などもあります。

そういう時、「上がりつつあるのかも」と感じ、睡眠時間を思い返してみると4時間~5時間が数日続いていたりします。掃除や料理をすることが悪い事ではないし、読書の量が増えるのも悪い事ではありません。問題はそこで「上がりつつあるのかも」と気付くことです。

本格的に躁状態になり、2~3時間しか寝ずに動き回って気力体力を使い果たして倒れる前に意識して「上がりつつある自分を休ませる」事が本格的な躁状態になる前にできる対処法かと思います。自分が上がる前に取りやすい行動、睡眠時間を把握して躁状態に持ち込まないというのは大切な事なのではないでしょうか。