薬は集団生活を送るために必要な「サプリメント」

私は双極性障害Ⅱ型と診断が定まってから12年目です。お薬については、しばしばWeb上で「薬漬けにされる」などの記載を見かけますが、私は社会生活というか、集団生活を送るために必要な「サプリメント」と理解して摂取しています。

例えば私が原始人で一人きりで生活していたとします。原始人であれば、躁でオーバークロックして天才になっても、鬱で寝たきりになっても、さほど困らないと考えます。躁状態では、研ぎ澄まされた感覚で狩りをし、獲物を捕まえることができるでしょう。鬱状態では寝たきりになりますが、寝たきりで過ごせば良いのです。ひょっとすると、私が原始時代に生まれていれば、なかなか重宝される人材であったかもしれません。

これが近代社会になると、否が応でも会社組織やムラ組織など、なんらかの社会との関わりが発生します。すると、安定的に、組織と関わるという能力が必要になります。「田植えやるっつったども、あいつぁ寝てさぼっとる」と言われてしまうわけです。

と、いうわけで脳の出力を安定させるためのサプリメントが登場したというわけです。私も数年前までは「薬をやめたい」と思っていましたが、サプリメントだと思うようになってから、まぁいいか、と思えるようになりました。私の双極性障害に対する捉え方について、多少なりとも皆さまのお役に立ちますように。