15年経って初めて治療に向き合う決意ができた

私が双極性障害Ⅱ型と診断されたのは、希死念慮による自殺未遂をして入院したのがきっかけでした。もともと入退院は繰り返していたのですが、きちんと治療に向き合っていませんでした。今回治療をしようと決めたのは記憶がないままに自殺未遂をしていつの間にか入院してたのと、オープンで働いていた職場から解雇されたショックが大きかったからです。治療しないと繰り返してしまう。精神科に通院して15年以上経過して初めて決意できた瞬間でした。

私にとって治療に向き合うこととは、基本的に通院すること。徹底して休養すること。よく食べること。そして、躁状態を引き起こす原因すべてを断つこと。(飲酒、多量服薬、夜遊び、喫煙など。)衝動買いへの欲求はいつも百均に行くことでした。好きなだけ百均で買うと少し落ち着きました。(この時も持つ金額を1,000円と決めていました。)

でも究極なところ、これらがうまくいかなくても「繰り返してもいいや。生きていられるなら。」とまた一つずつ積み木を積み上げるような気持ちでした。医療スタッフと一緒に。そう、誰かと一緒にです。闘病してるんだから、1人では心許ないです。

心理検査、カウンセリング、デイケア、精神保健福祉士(PSW)や作業療法士との関わりで、私は2年ほど飲み続けていたリーマス(炭酸リチウム)を卒業することができました。今はクローズでフルタイムで働いています。ぶり返したらまた入院という背中合わせの不安はありますが、なにかあれば医療に助けてもらうという気持ちでいます。

病気を理由に転職することは間違ってないと今なら思えます。仕事は選べるからです。もちろん、病院も選べます。生きていきやすい環境は作れるものだし、助けてくれる法律もたくさんあると思ってます。

そのあたりは市役所やPSWに相談もできますし! 閉鎖的な双極性障害のあれこれも、この体験者による共有で、だいぶ知ることができるんじゃないかと思っています。当事者にしかわからない苦しみもまた、あると思うので。

完治と言われたわけではありませんが、それでもあのとき死ななくてよかったと思えます。より幸せに生きていくために、私もここで知恵を借りれたらなと思っています。