『目指せ、だるま!~私の躁鬱ひきこもり体験記~(第54回NHK障害福祉賞最優秀作品)』
障害者の体験を自身で綴った作品や、障害者の教育・福祉分野での実践記録などを表彰する「NHK障害福祉賞」。第54回となる2019年度、393件の応募作品の中から最優秀作品に選ばれたのは、25歳の大学生で、双極性障害の当事者の方が書いた「目指せ、だるま!~私の躁鬱ひきこもり体験記~」でした。
高校卒業後、予備校に通う日々を過ごしていた時に双極性障害Ⅰ型と診断。大きな躁と大きな鬱を何度も繰り返した末に、病気と、そして自分自身と向き合えるようになるまでの道のりが、およそ8,000字という文章量の中で丁寧に綴られています。ご本人の「受賞のことば」も素敵で、かつ重みのあるものでした。その中で、双極性障害のことを「厄介なペースメーカー」と表現していたのも印象的でした。(文:白楽たまき)
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思春期に経験した重度の躁状態、うつ状態が赤裸々に描かれています。少年期・青年期に発症した人は特に共感できると思います。私も読みながら涙が出ました。辛い思いをしたのは私だけではない、と勇気を貰えました。(文:羽田京)
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作品はこちらの公式サイトから無料で読むことができます。
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