病気を抱えながらの大学受験

私は双極性障害を持ちながらの大学受験でした。アドバイスとしては、一人で思い詰めないことです。ただでさえ受験で負荷がかかる上に、うつの時は思い詰めやすいからです。

従って、頼りになりそうな人(親・教師・スクールカウンセラー)にはどんどん頼りましょう。主治医を中心とした相談ネットワークを作れると安心です。

受験ですが、私はうつの時は割り切って休息し、躁とフラットの時に勉強するようにしてました。効率は悪いですが、全く勉強できなくもないです。

私の場合、躁うつの波に翻弄される形で、自制心が欠如していました。躁の時は気が散って仕方がないし、うつの時は勉強しようとも思いません。

一人で勉強するというスタイルは、向き不向きがあると思います。とりわけ躁うつ病の波を抱えていると、学習計画を立てるのは困難です。ある程度カリキュラムが強制されている方がよいかもしれません。

私に最も役立ったのは、意外にも学校での勉強でした。どんなに朝辛くても毎日高校に通って、授業だけは真面目に受けていました。強制的に規則正しい生活ができていたわけです。これが私にとって僥倖(ぎょうこう)でした。

もっとも、遅刻は学年トップを独走していましたけれど。当時は躁うつ病とは診断されていませんでしたので、周囲には心配をかけました。

家や外では、気分の波が邪魔して勉強できませんでした。宿題はやりませんでしたし、自習もあまりできませんでした。

とにかく学校の授業と塾の講義だけは真面目に受けて、波の穏やかな僅かな時間を自習に充てることで、なんとか無事合格できました。

自由に勉強すべしという風潮がありますが、私は勉強を強制される環境の方が望ましいと思います。躁とうつの極致の時は勉強などできるわけがありません。が、境界線の内側の時は、きっかけさえあれば勉強できるものです。

学校でも塾でもいいから義務的に勉強できる空間に身を置くか、友達や親をペースメーカーとするとよいのではないでしょうか。