日本語で得られる双極症の情報が英語に比べて少ない分、日本の当事者は病気と向き合うのが難しい

私は10代のときに初めてうつ状態になりました。双極症では発症年齢が早い人も多いのではないかと思います。しかし、当時(2000年代初め)は精神疾患についての情報がほとんどなく、両親もどうすればよいかわからない状況でした。私はパソコンが趣味だったため自分で病院の情報を調べて受診しましたが、かなり不安だったのを覚えています。現在は昔と比べて格段に情報が増えたと思いますが、若い人たちへのケアは大人とはまた違う難しさがあるのではないでしょうか。

私の場合は女性の割に躁状態が激しい方で、家族には相当な負担をかけましたが、年齢を重ねるとともに躁状態は落ちついてきました。元がおとなしい性格だったためか初めの頃は抗うつ薬を処方され、おそらくそのせいで躁状態が悪化していましたが年齢的な影響もあったと思います。

双極症の早期診断はこれから改善することを願っていますが、若いときの診断や薬の処方は特に注意してほしいです。悪化したとき、早めにセカンドオピニオンを受ければよかったと今は思っています。とにかく情報が限られていることは覚えておいた方がよいのではないでしょうか。

インターネットを見ていても、双極症に関する英語の情報と比べると日本語の情報はかなり少ないです。これだけ情報が少ないと、日本の当事者は生きる上で不利だと思っています。精神疾患の研究が進んでいる先進国の情報が、数年遅れて日本語に訳されているのが現状です。今はAI翻訳がかなり使えるようになったので、積極的に海外の情報を得ることが日本でよりよく生きるために役立つのではないでしょうか。