主治医から唐突に「病気を楽しんでみたら?」と言われた時は唖然としました。しかし、主治医はこう続けました。
主治医「正岡子規は知ってる?」
わたし「病床六尺を読みました」
主治医「じゃあ話が早い。あの人は結核だったけど、『病を楽しまずして、何を楽しむ、いわんやなお』って言ってるんだよね。」
わたし「そんな部分ありましたっけ?」
主治医「あるから。これは間違いないから、もう一度読んでみて。で、何が言いたいかというと、患者さんの中には、早朝覚醒を利用して朝日の写真撮って楽しんでる人もいるよ。シューベルトは躁鬱病だしね。シューベルトは人生の最後を精神病院で過ごしてるよ。ゴッホは言わずもがなだよね。」
わたし「自分も写真は好きなので、今度やってみます。」
という会話が障害受容の第一歩だったかもしれません。病気を否定するのではなく、初めて肯定的に捉えられた瞬間でした。
コマツアツヒト
○性別:男性
○年齢:40代前半
○診断名:双極性感情障害→統合失調性感情障害→統合失調症
○障害等級:障害手帳2級
○現在の職場環境:特例子会社でオープン、障害者雇用枠
○現在の家庭環境:両親と実家暮らし
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