算数問題の解き方で他者との違いに気づいた話

先日、姉から立方体の面積についてメールが送られてきた。

「答えがわかるかな?」

小学5年生の算数の問題、縦×横×高さの単純な計算式を書いて返信した。
すると翌朝、姉から電話で私が送った計算式がわからないと言われた。

答えは合っている、でも数式の意味がわからない、だから子供(姪っ子)に教えられないという。
わたしが説明しても、なかなかお互いの話が噛み合わない。
姉と私の学力は同じ平均レベルなのに、2人とも 「???」の状態。

時間もなかったのでとりあえず電話を切って、あとから数式の意味を説明したメールを送った。
メールを書きながら、姉との会話がぐるぐると頭の中をまわっていた。
話していてずっと違和感があった、それが頭から離れなかった。
わたしは普通のひとが普通に知っていることを知らず、話が通じないという事が多い。

「わたしが何か根本的なことを間違っているんじゃないか?」
“普通”に対する劣等感が、いつも心のなかに潜んでいる。

そして気づいた、姉はこの問題を三次元で考えていたようだった。
例えるなら、牛乳パック1本をリアルにイメージするように。
対してわたしは、問題を単なる数字の羅列として見ていた。
例えるなら、レシートを見るように。

問題のとらえかたが全く違っていた、話が合わなくて当然だ。
これについてはどちらが正解という事はないと思う。
姪っ子が理解しやすい方法が一番いい。

立体的なイメージを持てる人は物事を俯瞰的に見ることが得意なのかもしれないと、なんとなく思った。
そういう視点がわたしには欠けているから。
物事をとらえる視点を増やすことは簡単ではないけれど、他人と関わった分だけ考え方に奥行きが増えていくような感じがする。
多面体の点を増やすと球形に近づくように。

将来、姪っ子から思いもよらない考えを聞けるかもしれない。
今からけっこう楽しみにしている。